映画「ハドソン川の奇跡」クリント・イーストウッドって…すごい!あらすじと感想 

洋画

🎞監督 :クリント・イーストウッド

☆キャスト☆
トム・ハンクス:チェズレイ・“サリー”・サレンバーガー
アーロン・エッカート:ジェフ・スカルズ
ローラ・リニー:ローリー・サレンバーガー

あらすじ
2009年1月15日、真冬のニューヨークで、安全第一がモットーのベテラン操縦士サレンバーガー機長(トム・ハンクス)は、いつものように操縦席へ向かう。飛行機は無事に離陸したものの、マンハッタンの上空わずか850メートルという低空地点で急にエンジンが停止してしまう。
このまま墜落すれば、乗客はおろか、ニューヨーク市民にも甚大な被害が及ぶ状況で彼が下した決断は、ハドソン川への着水だった。

yahoo映画より

やっぱりクリント・イーストウッドは素晴らしい。

それにしても素晴らしい人ですね。
俳優だけではなく映画監督としてもこんな風に映画を作ることが出来るなんて。
96分という短い時間の中とてもわかりやすく、しっかりした構成でした。

こだわりが凄い!

撮影では実物の旅客機を購入し 救助ボートは実際の救助に使用されたものを使ったり、救助隊や警察官、ニュースキャスターなど、救出に関わった当時の関係者が本人役で出演しているようですね。

2009年1月15日に起きたUSエアウェイズ1549便不時着水事故

実際に起きた事故ををもとにした映画で、
事故そのものではなく事故後のパイロットや周りの人たちの苦悩等を取り上げています。
そしてNTSB=国家運輸安全委員会の調査にも焦点が当てられています。
なんとなく当時のこのニュースを覚えていますがまさか機長が英雄から「容疑者」になるとは…

鳥類が人工構造物に衝突する事故:バードストライクに遭い、両翼のエンジンの出力を失ってしまう。という絶望的な状況下で機長は冷静に判断し目下のあるハドソン川に着水。

いやー…機長の判断は素晴らしく
乗客150名、客室乗務員3名、パイロット2名の【155名】全員無事でした。
そりゃもう英雄ですよ。
当時は金融危機で皆が希望を失っていた大変な時代、このニュースで皆が勇気づけられたと思います。でも機長はマスコミに追いかけられテレビ出演やホテル生活。
自宅にもマスコミが大勢来て家族も大変だったと思います。
それまでの生活がガラリと変わってしまって後日のインタビューで機長の奥様が当時のことを
「家族全員がPTSDに陥っていた」と語っていました。
機長達の苦悩もうまく描かれていましたがNTSBの調査員達とのやり取りも見ごたえがありました

NTSB=国家運輸安全委員会(こっかうんゆあんぜんいいんかい、英語: National Transportation Safety Board、NTSB)はアメリカ合衆国における輸送に関連する事故を調査し、原因を究明し対策を研究し将来の事故を防止する目的で勧告等を行う国家機関。
強い独立した権限を有し、航空機操縦士、航空機関士、整備士、船舶乗組員等のための海難審判所や裁判所に類似する機能も有する。

Wikipediaより

NTSBの調査員達は、機長の判断は間違っていたのではないか?という疑問をぶつけてきます。
シミュレーションによりハドソン川に不時着しなくても損傷なくラガーディア空港まで引き返して着陸できたという結果が出たからです。
機長と副操縦士が「データが間違ってる」等と訴えますが調査員達に何を言っても通じないのでイライラしました。

公聴会の緊迫したシーン

そして公聴会での緊迫した様子も面白いです。 
ここでは最初に皆で衛星中継でシミュレーションを行う様子を見ます。

1回目のシミュレーションでは無事にラガーディア空港に着陸
2回目のシミュレーションも無事にテターロボ空港への着陸に成功します。

そこで機長は“人的要因”が考慮されているとは思えません。と訴えます
「シミュレーションでの操縦士の動きは初めて事故に遭遇したものとは言えない 我々に指示はなかった ”航空史に例のない低高度で両エンジンが停止する。その時は左旋回しラガーディアに引き返せ。日常の出来事のように” 

シミュレーションの操縦士は前もって指示もらってやってるんだからそりゃあ事故るわけないよねぇ

その主張の後、35秒のラグがあってからの再検証がされることになりました。
シミュレーションを再度行い、機長達の言うように無事に着陸出来ない事が判明

そしてNTSBから
「案内翼とブレードに壊滅的な欠損 コンプレッサーブレードが5本折れ案内翼が8枚欠損していました」 
「証言のとおり完全に破壊されています ACARSの誤データです」と報告を受けます。

その後、機長や公聴会の参加者達が操縦室音声記録を聞く場面で実際に飛行機がエンジン停止状態になりハドソン川に不時着するシーンが再現されます。

映画を鑑賞している側も飛行機に乗っている気分になり自分が乗っていたらと思うとゾッとします。
機長の判断はすごい!です とっさにこんなことできない! 
機長と副操縦士が不時着水するまでに、なんとか頑張ってエンジンを動かそうとして色々な事を試していた事がわかり、ここであの日の全ての真実が明らかになります。

NTSBから賞賛の言葉を受けます。また、この言葉がとても良い!
「1つ確かなことが 当機の乗務員たちや鳥類専門家航空技術者に話を聞きあらゆる可能性を考えても解けない“成功の要因”それは”Xの存在”あなたです サレンバーガー機長 あなたを計算式から外したら成立しません
機長は否定します。「それは違います 私だけではない 全員の力です ジェフ ドナ シーラ ドリーン 乗客の皆さん 救助に駆けつけた人々 管制官たち フェリーや潜水班 全員が力を尽くし全員が帰還した」と。
ここめっちゃ感動します。やべぇ。素敵すぎる

機長は後のインタビューでパイロットという仕事を「単なる仕事ではなく使命なんだ」と語っています。
本当に使命と誇りを持っていたんだなあ🙂
だからこそこの危機的状況でも素晴らしい判断ができたのでしょうね😊

最後の副操縦士のジョークも好き🧡
NTSBから「何か付け加えることはありますか?違う方法を取りますか?もしまた同じ状況になったら…」と尋ねられて
副操縦士「あります。やるなら7月に」←これは実際に副操縦士が言った言葉だそうです。
事故が起こった1月は寒いから7月に、ということ。
副操縦士のこの言葉で公聴会にいる皆の雰囲気が和んだ感じがしました。
横で笑ってるトムハンクスの表情が癒されます💖💖

正直最後のほうは「あれ?もう終わり?」って思ったけどまだまだ終わりではなかったです。
エンドロールでは本物のサレンバーガー機長達が登場し、当時の乗客、乗員たちが集まっていて、皆で笑いあい楽しそう。
機長のスピーチも凄く良かったです。機長の奥様もスピーチされてます。
エンドロールも最後までご覧ください。なんか温かい気持ちになれます。

限られた時間の中で色々な事を頭の中でシミュレーションし、その時点での最善の方法を執る。
改めて凄いことだなと思いました。
淡々と進んでいきますがとても面白い映画でした。

我が家の愛犬ムクさん
我が家の愛犬ムクさん

私はきっと慌ててしまって無理だろうなあ

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